コレステロールが気になる人の節約レシピ|青魚と大豆で

脂質異常・コレステロール

健康診断の結果を見て、「LDLコレステロールが高め」「脂質異常症と言われた」。そう感じている方は、意外と多いんです。

食事で何か変えなきゃと思いつつ、「体に良さそうな食材って高くない?」「毎日続けるのが大変そう」と感じて、なかなか踏み出せない。そういうお声もよく聞きます。

実は、コレステロールを気にした食事は、節約食材でも十分に実践できます。今回は青魚の缶詰と大豆を使ったレシピを2品ご紹介します。どちらも1品100〜150円ほどで作れる、続けやすいおかずです。

なぜ青魚と大豆がコレステロール対策に向いているのか

なぜ青魚と大豆がコレステロール対策に向いているのか

コレステロールと食事の関係を話すとき、まず「飽和脂肪酸」という言葉が出てきます。

飽和脂肪酸は、バターやラード、牛肉・豚肉の脂身、乳製品などに多く含まれる脂のことです。こうした脂の多い食事が続くと、LDLコレステロール(いわゆる悪玉)が上がりやすくなることがわかっています。

だからといって脂質を全部カットする必要はなく、大事なのは「脂の種類を変える」方向の工夫です。

青魚(さば・いわし・あじ等)に含まれるのが、n-3系多価不飽和脂肪酸(EPAやDHA)。体内で飽和脂肪酸とは異なる働きをするため、肉の脂より青魚の脂を選ぶのが食事改善の一つの方向性とされています。「日本動脈硬化学会」の予防ガイドラインでも、魚の摂取を増やすことが推奨されています(2022年版)。

大豆の場合は、脂質よりも食物繊維とたんぱく質が決め手。食物繊維には、コレステロールの吸収を穏やかにする働きが期待されます。動物性たんぱくを大豆たんぱくに一部置き換えることも、食事改善の工夫のひとつとして挙げられます。

どちらも「これを食べれば治る」という話ではなく、あくまで毎日の食事の積み上げとして取り入れる工夫です。治療中の方は、必ず主治医や担当の管理栄養士の方針を優先してください。

節約で続けるコツは「缶詰・乾物・水煮パック」

節約で続けるコツ

青魚は生魚だと値段が高いし、下処理が面倒。大豆は乾燥から戻すのが手間。そう感じる方には、加工品を活用するのが一番の近道です。

さば水煮缶は1缶100〜180円前後で、鮮魚に比べてずっと安く買えます。EPAやDHAも缶詰でも摂れる形で残っています。塩分が心配なら、低塩タイプを選ぶか、汁は調理に使わずに捨てると食塩量を減らせます。

大豆の水煮パック乾燥大豆も、量あたりのコストが低くストックしやすい食材です。水煮パックは開けてすぐ使えるのでラクで、乾燥タイプは一度に多く戻して冷蔵保存すると使い回しが効きます。

節約食材の選び方ポイント

  • さば水煮缶: 塩分が気になる方は「食塩不使用」または「減塩」タイプを
  • 大豆水煮パック: 1パック約100g入りで使い切りやすい。冷凍も可
  • 乾物(ひじき・切り干し大根): 食物繊維が豊富で保存が利く。組み合わせると相性がいい

レシピ①: さば水煮缶そのまま(缶詰の水煮)

さばの水煮
缶を開けて器に盛るだけでも立派なおかず。しょうがを添えると食べやすくなります。※画像はイメージです

まずは超シンプルな一品から。さば水煮缶を開けて、お皿に盛るだけ。

「レシピというほどでも…」と感じるかもしれませんが、それが続くコツでもあります。生姜の薄切りやみょうがを添えると臭みが和らいで、より食べやすくなります。

材料1人分
さば缶詰(水煮) 80g(約1/2缶)
しょうが(薄切り) 適量(お好みで)
しょうゆ 少量(お好みで)
  1. さば水煮缶を開け、缶汁をある程度切る(塩分が気になる方は汁は使わない)。

  2. 器に盛り、お好みでしょうが薄切りを添える。しょうゆをかける場合はごく少量に。

栄養価(1人分の目安・さば缶水煮80g)

139kcal
エネルギー
16.7g
たんぱく質
8.6g
脂質
0.7g
食塩相当量

※1食あたりの目安です

缶詰そのものは食塩が含まれるので、ほかのおかずが濃い味のときはしょうゆを使わないのがおすすめです。たんぱく質が1人分で16.7gと、主菜として十分な量が取れます。

レシピ②: 常備菜・五目豆

常備菜・五目豆
大豆・にんじん・こんにゃく・れんこんの五目豆。週末にまとめて作れば平日のお弁当にも。※画像はイメージです

大豆を中心に、にんじん・こんにゃく・れんこんを合わせた煮物です。食物繊維が豊富で、日持ちがするので常備菜として週1回まとめて作るのに向いています。

材料1人分
大豆(ゆで) 50g
にんじん 10g(薄いいちょう切り)
こんにゃく(板こんにゃく) 15g(小さく切る)
れんこん 10g(薄切り)
こいくちしょうゆ 8g(小さじ1強)
みりん(本みりん) 5g(小さじ1弱)
上白糖 3g(小さじ1/2強)
  1. 大豆(ゆで)は水気を切っておく。こんにゃくは小さめに切り、下茹でする。れんこんは薄いいちょう切りにして水にさらす。

  2. 小鍋に材料をすべて入れ、ひたひたになる量のだし汁を加える。しょうゆ・みりん・砂糖を加えて中火にかける。

  3. 沸いてきたら弱火にして、煮汁が少なくなるまで15〜20分ほど煮る。途中で一度混ぜる。

  4. 煮汁がほぼなくなったら火を止めて、粗熱を取る。冷蔵庫で3〜4日保存可。

栄養価(1人分の目安)

122kcal
エネルギー
8.3g
たんぱく質
5.1g
食物繊維
1.2g
食塩相当量

※1食あたりの目安です

この1品で食物繊維が5.1g取れます。1日の食物繊維目標量(成人女性18g以上:日本人の食事摂取基準2020年版)を考えると、おかず1品でその約3割をまかなえる計算です。

食塩は1.2gと、調味料を使っている割には抑えめの設定です。ただし、ほかの副菜でも塩分を使うことを考えると、全体のバランスを見て調整してください。

2品を毎日の食事に取り入れるために

2品を毎日の食事に取り入れるために

「週1回さば缶を買ってくる、週末に五目豆を仕込む」。これだけで食事の改善の土台ができます。

五目豆は冷蔵で3〜4日持ちます。月曜に作れば木曜のお弁当にも使えるので、毎日台所に立つ手間が省けます。さば缶は常温保存ができるので、棚に2〜3缶ストックしておくと便利です。

大事なのは完璧を目指さないこと。「今日はさば缶を出しただけ」でも、肉の脂の多い食事よりずっと良い選択です。毎日少しずつ積み上げていく、それが食事改善の現実的なやり方だと思っています。

この記事でご紹介した食材の特徴まとめ

食材 注目成分 コスト感
さば水煮缶 n-3系脂肪酸(EPA・DHA)、たんぱく質 1缶100〜180円前後
大豆(水煮・ゆで) 食物繊維、植物性たんぱく質 水煮パック1袋100円前後
ひじき(乾物) 食物繊維、ミネラル類 乾燥品は長期保存可

医療免責

本記事は一般的な栄養情報の提供を目的としており、特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。脂質異常症の診断を受けている方・薬物療法中の方は、主治医・担当の管理栄養士の指示を必ず優先してください。食事療法の具体的な内容は、個人の病態・検査値・生活習慣によって異なります。

参考基準

  • 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」厚生労働省(脂質・食物繊維の目標量)
  • 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」日本動脈硬化学会(食事療法の推奨)

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